こども手当とは

「子ども手当」の前身である児童手当は、1972年「家庭生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健全な育成及び資質の向上に資すること」を目的に、制定されたものです。当初は3人以上の子どもがいる場合、3人目以降が5歳未満の場合に月額3000円が支給されるというものでした。


その後児童手当は支給対象、支給額ともにいくども改正され、物価上昇に伴って所得制限額も少しずつ上昇していきました。しかしやがて少子化が問題となり、その対策として所得制限も緩和されていきましたが、2010年には民主党政権の誕生にともなって児童手当は所得制限のない「子ども手当」として、新たに誕生したのです。


支給対象は中学校修了前までに拡大され、0歳〜中学卒業までの子どもに対して一人月額13000円支給されることとなりました。数年前には「子ども手当」に関するさまざまな報道がなされたのを覚えています。たしか民主党が政権を取った時のマニフェストの目玉、と言われていましたよね。本当は2011年以降は26000円にする、というのが公約だったはずですが、同年に東日本大震災などがあり財源不足であるとして、その公約は果たされませんでした。中学卒業前の子供が3人もいたら、月額8万近く支給されることにもなる結構な話でしたが、話だけで終わってしまいましたね。


もともと子ども手当は、民主党がそれまでの「児童手当」を批判して生まれたものでしたが、支給額がころころ変わったりして結局2年で消滅し、平成24年再び「児童手当」の名称で復活したのです。現在の児童手当は、日本国に住んで15歳になった最初の3月31日までの子どもを養育している人に対して支給されます。あくまでも子ども自身に対してではなく、その養育者に支払われる手当です。個人家庭の場合の支給額は、3歳未満の子どもと3歳以上小学校終了前の第三子以降の子どもに月額15000円、3歳から小学校終了前の第一子、第二子に10000円、中学生に10000円、となります。平成24年所得制限が設けられ、960万円以上の世帯は高額所得者とみなされ、所得制限世帯として子どもの年齢に関係なく一人5000円と決められました。


こども手当と児童手当の大きな違いは何かと言えば、ずばり「所得制限」があるかないかでしょう。児童手当は日本では紆余曲折の末に決まった制度ですが、世界的に見れば、扶養する子どもがいる家庭に対して政府が手当てを支給する制度は、1926年にニュージーランドで制度化されたのを最初として、ほとんどの国で取り入れられています。


しかしこの制度は、子どもがいる人と子どもがいない人の間で差別化を生じさせるなど様々な問題も含み、こうした手当をばらまくよりも、保育施設など子育て環境を整備したほうが安心して子どもを産み育てられ、少子化への歯止めがかかるだろう、とも批判されています。児童手当は自分で申請しないと受給できません。今住んでいる地域の市役所や区役所などいわゆるお役所に「認定請求書」を提出しなければなりません。