世界の貯金箱

インターネットで「世界の貯金箱」と入力して検索すると、兵庫県尼崎市にある「世界の貯金箱博物館」の情報が驚くほどぞろぞろ出てきます。この博物館は日本だけでなく、世界62か国、約13,000点の貯金箱のコレクションは、日本で最初、世界的にも最大と言われる貯金箱博物館だそうです。なお博物館に行くと、縁起が良いとされる宝珠の形の貯金箱をプレゼントしてくれるそうですよ。


この博物館のサイトでは、貯金箱の歴史など、いろいろな情報を教えてくれます。アジアの貯金箱の最古のものとしては、中国の雲南省の王族の墓から、青銅でできた「貯貝器」というものが出土されています。約2100年前の前漢時代のものだそうですが、これが当時のお金であった貝をためておいたものと推察され、貯金箱のルーツとも言われています。


またヨーロッパでは古代エジプトやギリシャなどの古い遺跡から、協会に置かれる「献金箱」と思われるものが出土されており、これが貯金箱のルーツであるという説もあるようです。さらにアテネやオリンピアの遺跡からは粘土製の宝物寺院の形をした貯金箱が発見されており、なんと紀元前300年頃のものだそうですよ。やがて中世に入ると、各国王朝や貴族の華やかな文化が花開き、金属の精錬や加工の技術が発達したため、貯金箱にも見事な細工が施されたものが登場しました。真鍮(しんちゅう)、錫(すず)、金、銀などが使われていたようです。


古代ローマの遺跡からは洋梨型の貯金箱が見つかっていますが、女性の乳房をかたどっているともいわれており、これはヨーロッパでは伝統的な貯金箱の形でもあるそうです。現在でもイタリアなどでよく使われているそうで、多分豊かさの象徴でもあったのでしょう。インターネットを調べていたら、「おっぱい型バンク」という貯金箱が売り出されており、ちゃんと布製のブラジャーもついていました。これは「おもしろ貯金箱」の分野にでも入るのでしょうが、なんと売切れておりました。「プレゼントやインテリアに最適」となっていましたが、こんなものを卓上に置いておくのはどうかと思いますが・・・・。


またこのころのヨーロッパには鍵付の貯金箱が現れていて、何度でも出し入れができました。日本の場合は焼き物が多かったということもあり、中身が必要な時は、1度限りで割って出すというスタイルでした。ヨーロッパでは日常的に教会とのかかわりが深く、貯金箱とは献金や慈善バザーのためのお金を貯める入れ物でもあったようです。欧米の人は他人にあげるためのお金を貯め、日本を含めアジア人のは自分の為にお金を貯める、という貯金意識の違いがみられるという説もあります。もっとも日本人は資産運用と言うとすぐに「貯金」を考えますが、欧米人はそれは「投資」のようですね。